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藤田胃腸科病院

胃がん・胃カメラ Q&A

胃がん・胃カメラ よくある質問

1.胃カメラは大変つらいと聞きますが、本当でしょうか

 下図は以前当院で患者様におこなった胃カメラ検査についてのアンケート結果です。
 半分以上の患者様が苦痛はなく、検査が初めてだった患者様でも思っていたより楽だったという方が大半を占めました。また胃のレントゲン検査と比較しても、胃カメラの方が楽であったという方が半分以上でした。
 以上のように、胃カメラは世間で言われたり、皆様が思っているほどは苦しい検査ではないと思われます。

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2.胃カメラを楽に受けられる方法はないのでしょうか。

一般的には、咽頭麻酔を充分におこない、検査医師の言う通りに全身の力を抜いてリラックスすれば、それほど苦痛はないようです。ポイントとしては、カメラが喉元を通る時に慌てずに、必要以上に飲み込もうとしたりしないことと、カメラが入った後にゆっくりと呼吸してみることです。咽頭部を上手に過ぎれば、後はほとんど苦しくありません。
 しかし、胃カメラの苦痛度はかなり個人差がありますので、初めてで恐怖心が強く緊張の強い人や、以前に胃カメラを受けて苦しかった人は、検査直前にごく少量の麻酔薬を静脈注射することで、かなり楽に受けることができます。
 但し、麻酔を使用した場合は、検査後に約一時間休んで帰っていただく必要がありますのと、事故予防のため検査後の車等の運転はできる限り避けて頂くようにお願いしております。

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3.胃がんは、早く見つかれば治るのでしょうか。

胃がんの生存率
1年 生存率5年 生存率
早期ガン 99.5%98.9%
進行ガン 74.6%46.5%
(stageV)83.0%53.3%
(stageW)49.0%16.0%
注)
stageVは、胃壁外浸潤、リンパ節転移
stageWは、遠隔転移等のあるもの

上図のように、10mmの大きさの早期胃がんが進行がんになるには一般的に3〜4年かかると考えられています。しかしながら、進行がんになってしまうと1〜2年で生命に関わってきます。
 もちろん個々のがんによってその悪性度が異なるため進行の早さも違いますが、がんは大きくなるほどその発育の早さは指数関数的になり、周囲の臓器への浸潤や遠隔臓器への転移もおこしやすくなります。また一般的に若い人のほうが、高齢の人よりがんの進行が早い傾向があるようです。
 そしてもちろんのことながら、がんが進行するほど生命予後は悪くなります。遠隔転移をきたしたがんの5年生存率(手術または抗がん剤等の治療を行い、5年後に生存されている割合)は残念ながら16%と、とても低いのが現状です。しかしながら早期がんの段階で治療をおこなうと、5年生存率は98%以上とほとんどの人がほぼ完治しています。
 そのために胃がんが早期の段階でとどまっている3〜4年の間に見つけて治療すること、すなわち早期発見・早期治療がとても大事なのです。

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4.胃がんは、採血でわからないでしょうか。

 当院で発見された胃がんの発見動機は、定期検査が38%、検診が13%、自覚症状が約半数です。
 胃がんの検査といえば、バリウムを服用してレントゲンを撮る胃透視(胃X線)検査と、胃カメラ(ファイバースコープ)を飲む胃内視鏡検査が有名です。なかでも内視鏡検査は精度も高く、必要であれば組織を採取して細胞レベルでの良・悪性の診断も可能です。 
 時々、「胃がんも採血の腫瘍マーカーでわかりませんか?」という質問をされる方がありますが、採血で胃がんはわかりません。現在さまざまな腫瘍マーカーがありますが、胃がんで高値となることがあるマーカーにCEAやCA19-9があります。但し、それらのマーカーが上昇するのはかなり進行した胃がんの、それもほんの一部です。そのため、採血による腫瘍マーカーで胃がんの検診は困難で、ましてや早期発見は不可能です。 
 それでも最近、採血による胃がん検診がおこなわれています。それは胃の消化酵素であるペプシノーゲンを血中で調べるもので、胃の萎縮性(慢性)胃炎が進行するとペプシノーゲンの成分が変化することを利用して、慢性胃炎の進行度を調べるものです。一般的に慢性胃炎が進行するほど胃がんの発生リスクが高いといわれているため、慢性胃炎が進行していると考えられる人に有用な検査です。

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5.胃がんになれば、自覚症状がでると思うのですが。

ガンの発見動機は、定期検査が38%、検診が13%、自覚症状は約半数です。
 日常の診察において時々、「胃は何の症状も無いので検査はしなくていいのでは?」と言われる患者様がいます。「がんでもあれば、何か症状が出るはずだ。」という思いが多くの人にあるようです。しかし実際は、早期の人はほとんど症状がありませんし、進行がんでも症状のないが人が多くいます。
右のグラフは、当院で発見された胃がんの発見動機をみたものです。症状を訴えて検査し胃がんが見つかった人と、症状はないが検診や定期検査で胃がんが見つかった人とが半数ずつでした。 また、胃がんの人と胃炎・胃潰瘍の人との症状を比較した調査では、胃がんの人に特有の症状というのはみられませんでした。そのうえ、胃がんの人に胃炎・胃潰瘍の内服薬を処方したところ、胃炎・胃潰瘍の人と同等に症状の改善・消失が認められました。
 以上のことから、「自覚症状が無いから大丈夫。」と考えるのは間違いで、また胃薬を飲んでよくなったから検査は不要(大丈夫)と考えるのは大変危険です。

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6.胃がんの早期発見には、やはり定期検査が大切なのでしょうか。

上のグラフはH8年からH15年に当院で発見された胃がんの患者様を、受診の動機別に示した図です。
 当院で1〜2年に一回定期的に胃カメラ検査を受けていた患者さんは98%が早期がんの段階で発見されていました。また、市や会社の検診(胃レントゲン検査)で異常を指摘され、その精密検査でがんが見つかった患者さんは約3分の2が早期がんでした。
 しかしながら、ご自分で症状を訴えて来られた患者さんは、半分以上が、もはや進行がんになってしまっていました。早期胃がんにはほとんど症状がなく、また、がんが進行しても、がんに特有の症状というのはありません。よって胃のレントゲン検査では早期胃がんをすべて発見するのは不可能です。当院のデータでは、癌が発見される1〜2年前に検査をしている人はほとんどが早期がんですが、5年以上空いている人は、初回検査の人と進行がんの割合が同等でした。(下記グラフ参照)
 そのため、胃がんの早期発見には定期的な胃カメラ検査がもっとも確実な方法と考えられます。

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7.ピロリ菌について教えてください。

ピロリ菌

 ピロリ菌とは胃のなかに生育している細菌で、1982年にMarshallとWarrenという二人によって初めて発見されました。それまでは、胃酸によって胃のなかは無菌と考えられていたのです。  そしてその後の研究によって、ピロリ菌が胃・十二指腸の潰瘍の原因であり、さらには胃がん発生の大きな原因のひとつとまで分かってきました。

日本では全人口の約50%以上がピロリ菌に感染していると推測されており、高齢の方ほどその感染率は高いとされていますが、胃・十二指腸潰瘍の患者様は95%以上の確率で感染しているといわれています。そして潰瘍の方に除菌を行い、ピロリ菌を駆除してしまうと、潰瘍の再発は非常に低くなるのです。
 当院では主として潰瘍の患者様を対象に、2000年の1月から2005年12月までで約2800人の方にピロリ菌の除菌治療をおこなっており、大変良好な結果を得ています。
 ピロリ菌の検査は主に胃カメラの検査中におこないますが、採血検査や呼気テスト検査でも可能です。除菌治療は、一週間、抗生物質と胃酸分泌抑制剤を服用するだけで、約80%の除菌成功率が望めます。副作用として下痢や蕁麻疹(薬疹)などが起こり得ますが、それらの頻度はそれほど多くありません。
 検査については、平成25年2月より潰瘍のみならず慢性胃炎も保険適用が認められました。